川上弘美「あるようなないような」

あるようなないような (中公文庫)

あるようなないような (中公文庫)

なんとも不思議な味わいのあるエッセイ集でした。
らしいといえばらしい、のかな。
文章が達者で、押し付けがましくなく、独特すぎない程度に独特な視点の、上品な主婦の方の日々の雑記ブログを読んでいるような印象。
こういう人は文章を構成しているビスとかネジとかを過不足なく大切にしていらっしゃるんだろうなと思う。あるいはそれが無意識のうちにできる人なんだろうなと。
どちらにせよ羨ましい。